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外国人ビザ全般の「経営・管理ビザ」2025年10月の改正点について分かりやすく解説します!

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在留資格「経営・管理」2025年10月改正!!


◆改正の背景と目的|なぜ厳格化されたのか?

2025年10月16日、在留資格「経営・管理」の上陸基準省令が大幅に改正されました 。この改正は、形式的な会社設立やペーパーカンパニーの乱用を防ぎ、真に事業を営む外国人経営者を受け入れる方向への政策転換を図るものです 。近年、実態のない会社を設立してビザを取得するケースや名義貸し的な経営が社会問題となっていました。従来の資本金500万円という基準は、円安の影響もあり先進国の中では極めて低い水準となっており、ビザ取得のみを目的とした安易な会社設立が増加していた背景があります。出入国在留管理庁は、「わが国経済への貢献可能性の高い外国人経営者の受入れを推進する一方で、実態の乏しい経営管理活動の防止を図る」という明確な方針を示しています。今回の改正は単なる「締め出し」ではなく、信頼性と持続可能性を評価する制度への再設計であり、質の高い外国人経営者を選別することが狙いです。

◆改正の5大ポイント|新旧比較表で確認

今回の改正では、5つの主要な要件が新たに導入または大幅に強化されました。資本金要件は500万円以上から3,000万円以上へ約6倍に引き上げられ、事業の継続力の裏付けが求められます。常勤職員の雇用が新たに義務化され、日本人・特別永住者・永住者等を1名以上雇用することが必須となりました。日本語能力要件では、申請者または常勤職員のいずれかが日本語能力試験N2相当以上を有する必要があります。経営経験要件として、経営・管理に関する3年以上の実務経験または経営分野の修士号以上の学位が求められます。事業計画書については、中小企業診断士・公認会計士・税理士といった経営の専門家による確認が必須となりました。
項目 改正前 改正後(2025年10月16日~)
資本金要件 500万円以上 3,000万円以上
常勤職員 要件なし 日本人・特別永住者・永住者等を1名以上雇用
日本語能力 要件なし 申請者または常勤職員がN2相当以上
経営経験 規定なし 3年以上の実務経験または修士号以上
事業計画書 任意 中小企業診断士・公認会計士・税理士による確認必須

要件1:資本金3,000万円以上への引き上げ

資本金要件は今回の改正で最も大きな変更点です。株式会社の場合は払込済資本金の額、合同会社等の場合は出資の総額が3,000万円以上であることが登記事項証明書で確認されます。個人事業主の場合は、事業所の確保費用、1年分の従業員給与、設備投資費用など、事業運営に実際に投下された資金の総額が3,000万円以上であることが求められます。審査では資金の出所と流れの透明性が厳しく見られ、預金通帳の全履歴、送金記録、贈与・借入契約書、事業への使用実績を示す書類などが必要です。申請直前に資本金を増資した場合、その資金がどこから来たのかを詳細に証明しなければならず、見せ金は通じません 。資金計画は現預金と負債の資本性・返済条件を分けて整理し、増資の手続・登記の時系列証憑を準備することが重要です。

要件2:常勤職員1名以上の雇用義務化

常勤職員の雇用が新たに義務化され、申請者が営む会社等において1名以上の常勤職員を雇用することが必須となりました。対象となる常勤職員は、日本人、特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者に限られます。技術・人文知識・国際業務、技能、特定技能などの就労資格を有する外国人は、常勤職員としてのカウント対象外です。常勤とは週の所定労働時間30時間以上、年間217日以上の勤務を基本とし、雇用保険の被保険者としての加入が必要です。実態審査では、雇用契約書(週の所定労働時間・年間労働日数の明記)、賃金支払記録、雇用保険被保険者証、社会保険加入確認資料、実際の業務遂行を示す勤務実態の記録などの提出が求められます。単なる名義貸しや形式雇用は厳格に排除され、雇用の実態が重視されます。

要件3:日本語能力N2相当の証明

申請者または常勤職員のいずれかが、日本語教育の参照枠におけるB2相当以上の日本語能力を有することが必須要件となりました。証明方法としては、日本語能力試験(JLPT)N2以上の認定、BJTビジネス日本語能力テストで400点以上の取得、中長期在留者として20年以上日本に在留、日本の大学等高等教育機関の卒業、日本の義務教育を修了し高等学校を卒業していることのいずれかで確認されます。申請者本人が基準を満たしていることが最もスムーズですが、日本人または永住者などの常勤職員が要件を満たしている場合でも基準をクリアすることは可能です。ただし、社内でどのようにコミュニケーションを取るのか、外部機関との手続きや連絡をどのように行う体制なのかといった実務面の運用体制を説明できることが重要です。日本語能力は、経営管理ビザを取得するための正式な必須要件となり、日本語による事業運営が必要不可欠であるという考えが明確に反映されています。

要件4:経営経験3年以上または修士号

申請者は、経営・管理に係る事業に必要な知識または技能を有することが求められます。具体的には、経営管理業務に関連する博士・修士・専門職学位を取得していること、または事業の経営または管理に3年以上従事した経験を有することが必要です。3年以上の経験には、在留資格「特定活動」に基づく起業準備活動の期間も含まれます。経験を証明するためには、過去に所属していた企業からの在職証明書、役員であったことを示す登記事項証明書、事業主であった場合の確定申告書などの客観的な資料が必要です。学位を証明する場合は、学位証明書の提出が求められ、外国で授与された学位も含まれます。履歴の実在性・連続性を示す在職証明、納税、登記、契約書など第三者資料の突合せが重要です。この要件により、まったく未経験の分野で起業する場合、なぜその事業を成功させられるのかという根拠を合理的に説明する必要があります。

要件5:事業計画書の専門家確認義務

提出された事業計画書は、具体性・合理性・実現可能性が認められることが前提となり、経営に関する専門的知識を有する者による確認が必須となりました。専門家として認められるのは、中小企業診断士、公認会計士、税理士の3つの資格者です。弁護士及び行政書士以外の方が、官公署に提出する申請書等の書類の作成を報酬を得て業として行うことは、行政書士法違反に当たるおそれがあるため注意が必要です。事業計画書では、収益モデル、採用・社保費、資金繰り表、許認可の取得見通しまで具体性・合理性・実現性を数値で示すことが求められます。この専門家確認は、単に評価を受けるだけでなく、審査官を納得させられる質の高い事業計画を作成することが依然として重要です。二重のチェックとなり、事実上申請までに時間がかかった上で審査されるようになります。

◆経過措置と既存ビザ保有者への影響

施行日前日(2025年10月15日)までに受付された申請については、旧基準に基づき審査が継続されます。すでに経営・管理ビザで在留中の方には、施行日(2025年10月16日)から3年を経過する日(2028年10月16日)までに在留期間更新許可申請を行う場合、改正前の許可基準に適合しない場合でも経営状況や改善見込みを考慮して許可判断が行われます。ただし、この3年間は「猶予」であって「免除」ではなく、事業の実績、雇用・社会保険・納税状況などが厳しくチェックされる可能性があります。3年経過後の更新申請では、原則として改正後の新基準に適合する必要があり、良好な経営と納税があり次回までに充足見込みがある場合は総合考慮されます。永住許可申請については、改正後の許可基準に適合していない場合、「経営・管理」や「高度専門職」等からの永住許可・在留資格変更は認められません。現在すでに在留中の方も、この改正を「他人事」とせず、自社の現状と照らし合わせて早急な対策を講じる必要があります。

◆実務対応策|今すぐできる準備ステップ

1,資本金の増資検討・資金調達準備

新規起業なら3,000万円、既存なら増資の可能性を検討し、資金計画は現預金と負債の資本性・返済条件を分けて整理します。

2,常勤職員の雇用確保

日本人または永住者などを常勤職員として雇用し、少なくとも1名を常勤で雇用することで条件をクリアし、採用計画、社保加入、労働保険の手当てを早期に進めることが重要です。

3,事業計画のブラッシュアップと専門家による確認取得

中小企業診断士や税理士などへの相談を検討し、収益モデル、採用・社保費、資金繰り表、許認可の取得見通しまで具体性を示します。

4,日本語の担保

経営に関わる日本語が可能な人材(申請者または常勤者)を確保し、外部証明が早道で、雇用予定者にN2保持者を配置する選択肢も現実的です。

5,税金・社会保険・事業実態の整備

納税や保険加入、許認可取得、実態のある事務所確保などをきちんと整え、自宅を事業所と兼ねることは原則として認められないため注意が必要です。

6,更新審査への対応

更新審査では、労働保険の適用状況、社会保険適用状況、国税・地方税に係る納付状況が確認されるため、完全履行が必須です。

在留資格「経営・管理」についてのご相談は弊社「行政書士おおふね事務所」までお気軽にお問い合わせください。

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